對歌詞的說明:
1.所有對話台詞及歌中的德語台詞不保證全對。另,因德語的變音文字在某些地方有顯示問題,因此所有變音文字一律寫作標準文字。
2.帶下劃線的詞句,實際須念成下劃線後( )中的詞句。
歌中的念白,用黑字表示。
歌中的唱詞,用深藍色表示。歡迎轉載,但轉載須保留本段
玖羽 2010.12.12
Major 5th Album: 7th Story CD
Märchen
◇
目錄
1. 宵闇の唄
2. 火刑の魔女
3. 黒き女将の宿
4. 硝子の棺で眠る姫君
5. 生と死を別つ境界の古井戸
6. 薔薇の塔で眠る姫君
7. 青き伯爵の城
8. 磔刑の聖女
9. 暁光の唄
◇
Staff
歌:Maerchen von Friedhof / 彩乃かなみ / MIKI / 桐山和己
小林さゆみ / REMI / Jimang / 黒沢ともよ / 鈴木結女
Ceui / 井上あずみ / 石井千夏 / 下川みくに
栗林みなみ / 大塚明夫 / Joelle / 初音ミク
旁白:Idolfried Ehrenberg / 飛田展男 / 沢城みゆき / 谷井あすか
大川透 / 中村悠一 / 藤田咲 / Sascha
作詞·作曲·編曲:Revo
◇
1
宵闇の唄
——そして、【第七の喜劇】は繰り返され続けるだろう
(Und die Siebte Komoedie wird sich wiederholen)……
7(Sieben)… 「この身を焼き尽くすのは」
6(Sechs)… 「懲戒と欺瞞の炎」
5(Fuenf)… 「この心を焼き尽くすのは」
4(Vier)… 「醜悪と復讐の炎」
3(Drei)… 「飢餓と闇、復讐と殺人」
2(Zwei)… 「井戸の底に潜む暗黒の時代」
1(Eins)… 「黒き死の如く連鎖してゆけ」
——愛シテル…
【エリーゼのために】
此の物語は虚構である
(Diese Geschichte ist Fiktion)。
然し、其の総てが虚偽であるとは限らない
(doch deswegen ist nicht alles an Ihr erfunden)。
――そして今、此の地平に宵闇が訪れた
(Und jetzt Dunkelheit liegt sich ueber die Lande)……。
終焉へと疾りだす、夜の復讐劇、第七の地平線
(Denn die Ende entgegen eine rechte der sebte horizont Maerchen)。
私は『誰』なのか?記述が抜け落ちた 真っ白な其の頁を 宵闇が染めてゆく
気付けば井戸の底 空を見上げていた 抱いていた可愛い少女(Maedchen) 口を開いた
「ウフフ…愛シテルワ、Maerz。コレデ私達、ズットズーット一緒ネ!アハハハ!」
「復讐シヨウネ」
「復讐シヨウ」と 彼女が囁く その声色は 何処か懐かしく
何の為かなんて 誰の為かなんて 憶い出せぬ儘 衝動に従った
苦痛に歪む顔 悲痛に喚く声 戦慄と後悔の中で
嗚呼 復讐は罪が故に 粛々と受け入れ給え 嘆いた処でもう手遅いさ
遂に モリから イドへ至る 悲劇の幕は上がった
七人の女優達よ(Schauspielerinnen)!
「さぁ、美しすぎる屍人姫に、ご登場願おうか。」
3 2 1 0(Drei Zwei Eins Null)
死せる今 幾ら憾めど 刻は既に遅く
お嬢さん(Fraeulein) 君は独り(Du bist allein) 夜の旅路 彷徨う屍体
偶然に出逢った物語(Roman) 嗚呼 此れも運命
小さな口(Ein kleiner Mund) 七の苦悩(Sieben Pein) 忘れぬ間に紡ぎなさい さぁ——
「さぁ、唄ってごらん…お嬢さん(Fraeulein)」
来た(Kam)…来た(Kam)…
夜が来た(Die Nacht kam)…
第七の童話(Das Sieben Maerchen)…
来た(Kam)…来た(Kam)…
夜が来た(Die Nacht kam)…
第七の童話(Das Sieben Maerchen)…
墓場から始まる 七つの童話(Maerchen) イドの底に潜む 矛盾の罠
物語の策者は 作為的な嘘で 錯落なる幻想を紡ぐ
光と闇が織り成す世界(モザイク)の中に 愛と憎悪が溢れる
誰かをかつて愛したような気がした
憎しみの焔は揺れ躍る
誰かに愛されたような気もした……
↑ 嗚呼 でもそれは気のせいよ ↑
キミが誰かを怨むなら その復讐に手に貸そう!
来た(Kam)…来た(Kam)…
夜が来た(Die Nacht kam)…
第七の童話(Das Sieben Maerchen)…
「黒き死を遡るかのように、旋律は東を目指す」
【アイネ·クライネ·ナハトムジーク】
【歓喜の歌】
Freude, schoener Goetterfunken,
Tochter aus Elysium,
Wir betreten feuertrunken,
Himmlische, dein Heiligtum!
Deine Zauber binden wieder,
Was die Mode streng geteilt;
Alle Menschen werden Brueder,
Wo dein sanfter Fluegel weilt.
【幻想即興曲】
【展覧会の絵「プロムナード」】
愛シイ腕ニ抱カレテ目醒メタ… モリヘ至ル井戸ノ中デ…
私ハ殺意ヲ唄ウオ人形… イドヘ至ル森ノ中デ…
錏痾蛙遭嗟有合或吾会在唖逢娃婀堊… モリヘ至ル井戸ノ中デ…
宵闇ニ踊ル深紅(アカ)ト漆黒(クロ)ノ影… イドヘ至ル森ノ中デ…
人ヲ殺メテ…未来奪ッタ…
奴ガ裁カレズ…生キ延ビルナド…赦シハシナイ…
――そして今、此の地平に宵闇が訪れた
(Und jetzt Dunkelheit liegt sich ueber die Lande)……。
終焉へと疾りだす、夜の復讐劇、第七の地平線
(Denn die Ende entgegen eine rechte der sebte horizont Maerchen)。
月光に照らされて 凶行へ羽ばたいた 旋律が絡み合う夜に
嗚呼 復讐は罪が故に 粛々と受け入れ給え 嘆いた処でもう手遅いさ
終に 宵闇の此の楽団で 憾みを唄いたいなら
屍揮者は君の味方さ!
「さぁ、潔く死んでから、出直してくれたまえ。」
7 6 5 4 3 2 1 0(Sieben Sechs Fuenf Vier Drei Zwei Eins Null)
消える影 腕を伸ばせど 闇は既に深く
お嬢さん(Fraeulein) 君の輝き(dein Schein) 在りし日々は 過去の殘照(ひかり)
生前に夢見た楽園(Eden) 嗚呼 然れど忘却
小さな川(Baechlein) 緋い葡萄酒(Rot Wein) 乾かぬ間に紡ぎなさい さぁ——
死の歴史を!
「ウフフ…愛シテルワ、Maerz。ズットズーット二人デ復讐シ続ケヨウネ。
オ馬鹿サンノ復讐ヲ手伝ウ事コソ、私達ノ復讐!コレナラ、永遠ニ続ケラレルワ!
ダッテ…人間ハ憎シミ合ワズニハイラレナイ生キ物ナンデスモノ!
アーハハハハハ!」
Maerchen——
◇
1
薄暮之歌
——於是,【第七部喜劇】就會繼續往復循環吧
(Und die Siebte Komoedie wird sich wiederholen)……
7(Sieben)… 「將此身燒盡的」
6(Sechs)… 「是懲罰與欺瞞的火焰」
5(Fuenf)… 「將此心燒盡的」
4(Vier)… 「是醜惡與復仇的火焰」
3(Drei)… 「飢餓與黑暗,復仇與殺戮」
2(Zwei)… 「潛藏在井口之底的黑暗時代」
1(Eins)… 「宛如黑死一般連鎖循環」
——我愛你…
【致愛麗絲】
本故事純屬虛構
(Diese Geschichte ist Fiktion)。
不過,它卻並非完全脫離現實
(doch deswegen ist nicht alles an Ihr erfunden)。
--如今,黑暗籠罩了大地
(Und jetzt Dunkelheit liegt sich ueber die Lande)……。
向終結疾馳而去,夜晚的復仇劇,第七道地平線
(Denn die Ende entgegen eine rechte der sebte horizont Maerchen)。
自問我到底是「誰」?書中缺了那份記錄 那一頁原本是白紙 卻被薄暮染上了顏色
等發覺時我已身在井底 抬頭仰望圓形的夜空 我懷抱的可愛少女(Maedchen) 對我開口說話
「哼哼…我愛你哦,Maerz,從今往後,我們就一直、一直在一起了哦?哈哈哈哈哈…」
「去復仇吧」
「去復仇吧」 她在我耳邊低語 那熟悉的音色 聽起來似乎無比懷念
我到底要為了什麼 我到底是為了誰 一切都想不起來 只好遵從衝動
被痛苦扭曲的臉龐 悲痛地呻吟的聲音 在顫慄和後悔之中
啊 因為復仇就是罪 只能莊重地領受賜予 想哀歎的時候已經太晚
終於 從森林出來 到達了Id 悲劇拉開帷幕
七位女演員們啊(Schauspielerinnen)!
「來,過於美貌的活屍公主,請登場吧」
3 2 1 0(Drei Zwei Eins Null)
如今生命已逝 就算留有遺憾 那也為時太晚
這位姑娘(Fraeulein) 你是獨自(Du bist allein) 走在夜路上的 彷徨的屍體
因偶然而相會的故事(Roman) 啊 這也是命運
小小的檀口(Ein kleiner Mund) 七個苦惱(Sieben Pein) 趁未忘時請將它們織造 來吧——
「來,唱吧……姑娘(Fraeulein)」
來了(Kam)…來了(Kam)…
夜晚降臨了(Die Nacht kam)…
第七部童話(Das Sieben Maerchen)…
來了(Kam)…來了(Kam)…
夜晚降臨了(Die Nacht kam)…
第七部童話(Das Sieben Maerchen)…
從墓地開始的 七部童話(Maerchen) 在Id裡潛藏的 矛盾的陷阱
那故事的策士(作者) 用存心的謊言 編織錯落的幻想
在這光暗交織的世界(馬賽克)裡 愛與恨橫流漫溢
我覺得我曾在過去被什麼人愛過
憎恨的火焰輕舞搖曳
我覺得我曾在過去愛過什麼人…
↑ 啊 不過那只是錯覺呀 ↑
如果你在心裡憎恨著誰 就讓我來幫你復仇吧!
來了(Kam)…來了(Kam)…
夜晚降臨了(Die Nacht kam)…
第七部童話(Das Sieben Maerchen)…
「彷彿是回溯黑死的來源一樣,旋律指向東方。」
【第十三號小夜曲】
【歡樂頌】
歡樂女神聖潔美麗
燦爛光芒照大地!
我們心中充滿熱情
來到你的聖殿裡!
你的力量能使人們
消除一切分歧,
在你光輝照耀下面
人們團結成兄弟。
【幻想即興曲】
【展覽會之畫「散步」】
我在可愛的雙臂抱擁下醒來… 在到達森林的井口之中…
我是歌唱著殺意的人偶… 在到達井口的森林之中…
啊錒阿呵嗄啊錒阿嗄錒阿啊呵嗄錒啊… 在到達森林的井口之中…
薄暮下舞蹈的深紅(紅)與漆黑(黑)之影… 在到達井口的森林之中…
終結他人性命…剝奪他人未來…
而能逃脫懲罰…繼續活在世上…那是不可饒恕的…
--如今,黑暗籠罩了大地
(Und jetzt Dunkelheit liegt sich ueber die Lande)……。
向終結疾馳而去,夜晚的復仇劇,第七道地平線
(Denn die Ende entgegen eine rechte der sebte horizont Maerchen)。
在月光的照耀之下 向那罪行張開翅膀 旋律交合纏繞之夜
啊 因為復仇就是罪 只能莊重地領受賜予 想哀歎的時候已經太晚
終究 如果想在薄暮的樂團裡 把怨恨歌唱的話
「屍(指)揮者會站在你們這邊啊!」
「你好好地死了再重來一遍吧。」
7 6 5 4 3 2 1 0(Sieben Sechs Fuenf Vier Drei Zwei Eins Null)
如今生命已逝 就算留有遺憾 那也為時太晚
這位姑娘(Fraeulein) 你的光輝(dein Schein) 是往昔時日的 消逝的殘照(光明)
生前所夢見的樂園(Eden) 啊 也早已被遺忘
小小的河流(Baechlein) 鮮紅的葡萄酒(Rot Wein) 趁未干時請將它們織造 來吧——
來織造死亡的歷史!
「哼哼…我愛你哦,Maerz,從今往後,我們就一直、一直繼續復仇吧。
幫助那些笨蛋復仇,就是我們的復仇,這樣就能永遠持續下去了。
因為人類是只能在憎恨中生存的生物嘛!哈哈哈哈哈……」
Maerchen——
◇
2
火刑の魔女
暴食(Voellerei)……
「罪を祀る歪な祭壇。神に捧げられた屍。
君は何故、この境界を超えてしまったのか?
さぁ、唄ってごらん…」
幽かな記憶の 糸を手繰るように
仄昏い森へ 足を踏み入れた
幼い記憶の 途を辿るように
入り組んだ森の 奥へと進んだ
小川を渡り お化けもみの木を左へと
其処に佇む 私の生家
物心ついた時には、既に父の消息は不明で、
私と母は何時も二人、とても貧しい暮らしだった。
井戸に毒を入れた等と、謂われなき罪で虐げられる事も多く、
私にとって友達と言えるのは、森の動物達だけだった……。
「出てけー!出てけ!」 「出てけよ!」 「気持ち悪いんだよ!」
「ついてこないでよー!」 「魔女ー魔女ー!」
それでも 嗚呼 ねぇ お母さん(Mutti) 私は幸せだったよ
その理由を ねぇ 知ってた? 貴女が一緒だったから
それなのに 何故 母は 私を捨てたのか?
どうしても それが 知りたくて……
小さな私を拾ってくれたのは 大きな街にある修道院だった
けれど 激しく吹き荒れた改革の嵐と
新教徒達の手によって 嗚呼 無惨にも破壊された
「堕落した聖職者共を一掃するのだ!
形ばかりの聖堂台を打ち壊し、真の信仰を我らの手で!!」
「きゃー!やめてー!やめて!お願い!やめて!」
人生は数奇のもの 運命は判らないから
ひとつの終わりは 新しい始まりと信じて 勇気を持って
積年の疑問を 解く為に 故郷を探す 旅を始めた
小川を渡り お化けもみの木を左へと
其処に佇む 私の生家
私の来訪を待っていたのは、石のように歳を取った老婆で、
まるで見知らぬその女性が、母であるとは俄には信じ難く、
娘(わたし)であると気付く事もなく、唯、食料を貪る母の瞳は、
既に正気を失っているように思えた。
そして……。
「ただいま。お母さん。えっ?お母さん?」
「おお、イエズスのお使いの方、よく来て下さった!」
「大丈夫ですか?」「はぁ!」
「お口に合いましたか?」
「いくらでも食べられるのぉ!」
「そんな、私は誰だかわからないのですか!?」
「何訳わからぬこといってるんだい!お前も私を差別するのかい?!
寄越せ!もっと食い物を寄越せ!」
「ひぃッやめて…。いやあぁぁ!!」
改宗したけれど時は既に遅く、
一人の食い扶持さえもう侭ならなかった。
懺悔を嗤う逆十字。
祈りは届かない。
赦しも得られぬまま、罪だけが増えてゆく……。
「成る程…それで君は、奉られてしまった訳だね?不本意ながら…
少々時間は掛かるが、子供の憾みは子供が晴らすものさ。宜しいかな?
さぁ、復讐劇を始めようか…」
森に置き去りにされた 可哀想な兄妹(こどもたち)
捨てられた子の 悲しい気持ちは 痛いほど解るわ
嗚呼 鳥達を操り パン屑の道標を消し
真雪のように 真っ白な鳥に 歌わせて誘った
「パン屑が…食べられている」
「あっ!ねぇ、お兄ちゃん、面白い鳥がいるわ!」
「本当だ。追いかけてみよう!」
「見て、【Haensel】お兄ちゃん。ほら、あそこに家があるわ!」
「でも、【Gretel】それは、怖い魔女の家かも知れない……けど」
「けど?」
「腹ぺこで……死ぬよりましさ!」「死ぬよりましね!」
「「誰かいませんか?」」
「おやまぁ、可愛いお客様だこと。腹が減ってるのかい?
さぁ、中へお入り」
「屋根は焼き菓子(Lebkuchen)。窓は白砂糖。
お菓子の美味しい家を、栫えてあげようかねぇ!」
嗚呼 遠慮はいらないよ
子供に腹一杯食べさせるのが 私のささやかな夢だった
嗚呼 金貸しだった夫は 生きては帰らなかったけど
幾許かの遺産を託けてくれていた……
老婆の好意に 無償の行為に 甘えた兄妹(ふたり)は 食べ続けた
少女はある日 丸々太った 少年を見て 怖くなった
「うまい!うまい!Gretelも食べなよ!」 「うん!美味しいね、お兄ちゃん」
「うまい!」 「お、お兄ちゃん!?」
「うまい!Gretel、要らないんだったら、お前の分もくれよ」
「嗚呼、老婆は魔女で、二人を食べちゃう心算なんだわ!」
殺られる前に 殺らなきゃ ヤ·バ·イ!
背中を ドン! と 蹴飛ばせ!
「ギャーァァ!!!」
「私達を食べようなんて、そうはいかないんだからね」
「すごいぞGretel。これで魔女もおしまいさ」
「隣のTomasにも、自慢してやらなきゃね」
「ああ、悪い魔女は火あぶりさ。これでお宝は」
「「私(僕)達のもの」」
「おーいTom」 「Tom」
「よおHans!ってお前何でそんな太ってんだ?」
「「じゃじゃーん」」 「うわあ、ひょー!こいつはついてるぜ!」
「森に住む孤独な老婆は、全て魔女なんだそうだよ」
「もう、子供なんて図々しくて嘘吐きで、私は大嫌い」
◇
2
被燒死的魔女
暴食(Voellerei)……
「奉祀著罪行的扭曲的祭壇。獻給神的屍骸。
你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
我尋找記憶 就像拽著絲線一樣
邁步走進那 微暗而壓抑的森林
我尋找記憶 追尋著幼年的路途
邁步走進那 錯綜而複雜的森林
渡過小河後 在怪樹旁轉左
那裡就佇立著 我自己的家
從我記事起,父親就已經下落不明。
我和媽媽兩人過著極其困苦的生活。
我們經常被加以諸如往井口裡投毒之類的不實罪名,遭到虐待。
對我來說,只有林中的動物可以稱為朋友……。
「滾!滾!」 「滾出去!」 「真噁心!」
「別過來!」 「魔女!魔女!」
即便這樣 啊 您知道嗎 媽媽(Mutti) 我也很幸福
您知道那是為什麼嗎? 因為我和您在一起啊
即使如此 為什麼 媽媽 您為什麼拋棄我?
我無論如何 都想知道 這個問題的回答……
將小小的我撿去的是 大大的城市裡的修道院
可是 修道院在 宗教改革猛吹烈打的風暴中
被新教徒們 啊 破壞得不像樣
「將那些墮落的教士全部除淨!
把那空有形骸的布道台打碎,將真正的信仰抓在手中!」
「呀!不要呀!不要!求求你們,不要!」
人生中充滿了奇特的變局 雖然我不知曉命運
但我相信 結束就是新的開始 因此鼓起勇氣
為解答多年的疑問 踏上找尋故鄉的旅程……
渡過小河後 在怪樹旁轉左
那裡就佇立著 我自己的家
在等我到來的,是上了年紀的、如石像一般的老太婆。
一時間,我感覺和她從未謀面,很難相信她就是我母親。
我發現她眼中只有食物,根本沒認出我是她女兒,
整個人都變得不正常了。
然後……。
「媽媽,我回來了,媽媽?」
「哦哦,耶穌基督的使徒,您終於來了!」
「您還好嗎?」 「還好!」
「還合您口味嗎?」
「有多少我都能吃!」
「怎麼這樣,您認不出我是誰了嗎?」
「你想說什麼!你看不起我嗎?拿來!有多少吃的都拿來!」
「呀,不要…,不要啊啊啊!」
等我想改宗的時候,已經太晚了。
我已經連自食其力也做不到。
嘲笑著我的懺悔的逆十字。
祈禱也根本傳達不到。
我再也不會被寬恕,只有罪惡會不斷增加……。
「原來如此,這就是你被奉祀的原因啊。雖然並非出本意…
這要花上一些時間。孩子的仇,就由孩子來報吧。可以嗎?
來吧,復仇劇開幕了…」
可憐的兄妹(孩子們)被扔進了森林
我明白被扔掉的孩子 那悲傷的感覺
麵包屑的路標被鳥兒吃光
一隻像雪那樣白的鳥 用歌聲在引誘
「麵包屑都被吃掉了…」
「啊,哥哥,那有一隻好有趣的鳥!」
「真的,去追吧!」
「看啊,Haensel哥哥,那裡有一座房子!」
「但是,Gretel,那可能是可怕的魔女的家…不過…」
「不過什麼?」
「比起餓死…還是好多啦!」 「的確是呢!」
「「有人嗎?」」
「哎呀,好可愛的客人啊。肚子餓了吧?來,請進…」
這裡的牆是餅乾(Lebkuchen),窗是糖塊。
這是美味的點心小屋,隨心所欲地吃吧!
啊 請不要客氣
讓孩子吃得飽飽 是我小小的夢想
啊 我那放高利貸的丈夫 早就已經去世
只給我留下了這一點遺產……
兄妹們(兩人)享受著 老太婆的好意 無償的行為 一直在吃
某一天少女發現少年 變得很胖 兩人看見後 害怕了
「真好吃!Gretel也吃呀!」 「嗯,真好吃,哥哥!」
「好吃!」 「等等,哥哥?」
「真好吃,Gretel你要是不吃,就把你那份給我吧……」
「啊,老太婆是魔女,她想把我們喂胖了吃掉!」
在被殺之前 只有先·下·手·為·強!
在背後 咚!地一下 踹翻她!
「呀——!!」
「你想吃掉我們,那可不行啊。」
「你真厲害,Gretel,這樣魔女就完蛋啦。」
「咱們去跟鄰居家的Tomas炫耀吧。」
「對呀,咱們把邪惡的魔女給活燒了。這樣魔女的寶物就……」
「「是我們的東西啦!」」
「喂,Tom!」 「Tom!」
「呀,Hans!你怎麼吃得這麼胖啊!」
「鏘鏘——」 「哇!運氣真好!」
「凡是住在森林裡的老太婆,好像都被認為是魔女呢。」
「是嗎。小孩子又無禮又愛撒謊,我最討厭了。哈哈哈哈……」
◇
3
黒き女将の宿
強欲(Geiz)……
ぶらん。ぶらん。風吹きゃ ぶらん。
踊るよ、黒いぶらんこ……。
「宵闇の風に揺れる、愉快な黒いぶらんこ。
君は何故、この境界を超えてしまったのか?さぁ、唄ってごらん…」
おらは貧しい村に生まれ いっつも腹を空かせてた
お菓子で出来た家があったら あったら本当に良かんべなぁ
「人は信仰によってのみ救われる」と
偉い坊さんが言ったとさ 本っていうのに書いたとさ
神様が助けてくれるなら たらふく飯(おまんま)食えっぺな
お父達は鎌を手に 出掛けて行った
その日の空の色 哀しい程に朱く……
「家族のためだ、みんな、行くどー!」
「Gefenbauer将軍に続けぇー!」
大砲が吼えりゃ 『翼もないのに』 人が空を飛び 『軽やかに高く』
戦争とは名ばかりの 唯の殺戮さ
嗚呼 武器が農具じゃ 『残念だけれど』 射程が短か過ぎた 『残酷な程に』
戦争とは名ばかりの 唯の殺戮さ
村の働き手は 結局その殆どが 二度とは帰って来なかった……
「そしておらは、遠くの町へと…[売られた。]」
年齢不詳。性別も不詳。出遇えば不祥。正に人生の負傷(Von unbekanten Alter und Geschlecht)。
胡散臭い女将が(Begegten verheissen Pech)、夜な夜な暗躍する宿屋(an Leben ist mehr schlecht als)。
その名を【黒狐亭】という(Der Gasthof der Verdaechte Kurokitsunetei)!
「薹が立って久しい、クソババアが独り。
図太く生きてゆくには、綺麗事ばかりじゃ……ないわよっ!」
「愛した男は、皆儚く散った。
運が悪いのか、時代が悪いのか……」
「嗚呼【Maentzer】は気高く、
【Hutten】は華麗で、
【Sickingen】は、嗚呼、誰よりも――
激しかったわ」
「おう、邪魔をするぞ」
「邪魔するなら帰れ」 「んな!」
「女将さん、女将さん!おい、クソババア!」
「なぁにぃよぉ」
「お客様がお待ちになってやがりますでよ」
「もうぅ、うるさいわねぇ!
今せっかく良いところだったのにぃ!」
「あのなぁ…!」
「あんたのような田舎っぺ、」 「なっ!?」
「拾ってやったのは」 「んあ?」
「何処の誰かしら?
口の利き方にゃ……気をつけなさいっ!」
「わーがったっつってんべ」
「さぁさ、旦那、どうぞ。温い麦酒(Bier)は如何?」
「うーん。おーっとっとと。」 「うめぇだよ」
「自慢の最高な肝臓料理(gute Leber Kochen)、ご用意致しま——」
「アッーーチョッ失礼!」 「おぉう」 「こっら!」
「ふむ、なるほど、うん、ようし貰おう!」
宵闇へ 飛び出した 女将を睨み
客は怒り おらは平謝り
「オイオイ、どうなってるんだ!?仮にもここは酒場だろう!?」
「何言ってんだぁ、ここは宿場だぁ。すまねぇなぁ」
――そして小一時間後…
空気読まず 出戻った 女将の手には
贖罪の 新鮮な食材
「みーなさん!」
「出た!さっきのあいつだ!?」
「産地直送の、レバーよお!オーッホッホッホ!」
「そりゃ、すごい!」
その味に 怒り狂った客も 機嫌を直した
その事で 味を占めた女将の 暴走は続く……
「いやあ美味かった!ああ、素晴らしい!」 「んだんだ。」
「こんな田舎でここまでの料理が食えるとは、ハッハッハ」
「こんな田舎で悪かったな」
「オーッホッホッホッホ!
屍体が無いなら作ればいいじゃなーい?
おらもう嫌だあ、貧しいのはあ…ひもじいのは…
あんな惨めな思いはもういやあああぁ!」
「必死に生きたけど、ロクなことがねぇ。
結局、人生って何だべ…よく分かんねぇ……」
「成る程、それで君は吊された訳だね。残念ながら身に覚えのない罪で。
それが事実であれ、虚構であれ、盗られたものは取り返すものさ。
さぁ、復讐劇を始めようか!」
とんとん とんとん 扉をとんとん
とんとん とんとん 扉をとんとん
とんとん とんとん 扉をとんとん
躍るよ黒い
「おらの肝臓を返せぇぇ…」
ぶ ら ん こ
「ぎゃあああああああぁ!」
「楽して儲けようとしても、中々上手く行かないものだねぇ」
「アンナ杜撰ナ計画、巧クイク方ガ可笑シイノヨ。ウッフフフフフ!」
◇
3
黑色女店主的店
貪婪(Geiz)……
蕩呀 蕩呀 隨風蕩 跳呀 跳呀 黑鞦韆……
「夜風吹動著它,鞦韆愉快地擺盪。
你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
咱是生在窮苦的村莊 一天到晚吃不飽啊
咱要是生在吃點心的人家 那該有多好啊
「因信得救」這四個字啊
是偉大的教士說過的 也這麼寫在書上呀
要是上帝能救救我們 我們就能吃飽飯啦
咱爹咱叔老少爺們 扛著鐮刀出征打仗啦
那天天上的顏色 是叫人受不了的鮮紅啊
「為了咱家裡人,走嘍!」
「跟著Gefenbauer將軍衝啊——!」
大炮炸得響(明明沒翅膀) 人兒飛得高(卻飛這麼高)
說是打仗 其實只是殺人啊
啊 農具上戰場(真是可惜呀) 射程太短啦(這很殘酷的)
說是打仗 只是殺人啊
咱村裡的老少爺們 最後沒幾個能回來啊……
「於是咱就被賣到了老遠老遠的鎮上……」
年齡不詳。性別也不詳。跟她碰上就是不祥。真是人生的怖像(Von unbekanten Alter und Geschlecht)。
那鬼鬼祟祟的女店主(Begegten verheissen Pech),每天晚上都活躍在旅店(an Leben ist mehr schlecht als)。
那旅店名叫「黑狐亭」(Der Gasthof der Verdaechte Kurokitsunetei)!
「在櫃檯旁邊站得久,死老太婆孤苦伶仃。
因為咱身寬體也胖,所以那種好事……從來輪不到咱!」
「被咱愛過的男人們,都如虛似幻地死掉啦
是他們的命不好呢,還是這個時代有錯啊……」
「啊 閔采爾(Maentzer)身正志堅
胡騰(Hutten)真是條好漢
濟金根(Sickingen)那是一等一的——
棒呀~」
「喂,你們太礙事了。」
「礙事我就回去了。」 「是啊!」
「老闆娘!老闆娘!喂,死老太婆!」
「什麼事啊?」
「客人還在等著哪。」
「哎呀,好吵啊…剛才咱正好說到興頭上…」
「你說什麼?」
「像你這樣的莊稼漢,」 「啥?」
「以為有誰能夠看得上?」 「啊?」
「你對咱說話的態度……最好還是注意一下!」
「知道了啦~」
「好啦好啦先生來飲吧,您看溫掉的啤酒(Bier)怎麼樣?
「嗯…哦喲喲。」 「很好喝的」
本店用肝做的菜最棒啦(gute Leber Kochen),您想不想來嘗一——」
「啊——嚏對不起!」 「哦哦」 「喂!」
「哼,這樣啊,好啦,拿著吧。」
在薄暮中 跳上前去 客人瞪著女店主
他勃然大怒 咱連連道歉
「喂喂,你在幹啥!你這不是酒館嗎?」
「您在說什麼呀,本店是旅館,不好意思啊。」
快一小時之後…
沒眼力件的女店主 折回來 手上拿著
用來贖罪的 新鮮的食材
「各位!」
「總算回來啦!你幹啥去啦?」
「產地直送的肝臟!呵呵呵呵呵!」
「這可真不錯!」
那味道 連氣瘋了的客人也被 安撫下來
這件事 讓嘗了味道的女店主 繼續暴走……
「哎呀好吃,太好吃啦!」 「是啊是啊。」
「沒想到在這種鄉下窮地方還能吃到這麼好吃的菜。」
「鄉下窮地方怎麼啦。」
「呵呵呵呵呵!找不到屍體的話,自己做不就成了?
咱可不想又窮,又吃不飽飯了……
那樣的生活咱不要啊!」
咱拼了老命地活著,可還是沒法好好地過。
說到底,人生到底是啥呀…真搞不明白……
「原來如此,這就是你被吊死的原因啊。可惜那罪你自己已經不知道了。
不管是事實還是虛構,被偷走的東西一定要拿回來。
來吧,復仇劇開幕了…」
敲敲 敲敲 敲門敲敲
敲敲 敲敲 敲門敲敲
敲敲 敲敲 敲門敲敲
跳呀
「把咱的肝還回來……」
黑 秋 千
「呀啊啊啊啊啊啊啊啊!」
「就算是來錢很快的活計,也有幹不好的人呢。」
「那種虛構的計劃,要是能做好就怪了。呼哈哈哈哈!」
◇
4
硝子の棺で眠る姫君
嫉妬(Neid)……
「硝子の棺、眠る姫君。君は何故、この境界を超えてしまったのか?
さぁ、唄ってごらん…」
真雪の肌は白く 黒檀の髪は黒く
血潮のように赤い唇 冬に望まれ産まれた私
柔らかな温もり 過ぎ去りし春の匂い
甘く切ない痛み遺して 生母(はは)は遠くへ逝ってしまった
「鏡よ鏡……此の世界で一番、美しいのは、誰なのかしら?」
「其れは貴方――《王妃様(Die Koenigin)》!」
継母は冷たく 亡母(なきはは)の愛を憶いだし
独り抱きしめ虚像と踊る 月日を重ね娘に成った……
「鏡よ鏡……此の世界で一番、美しいのは、誰なのかしら?」
「其れは貴方――《王妃様(Die Koenigin)》でしたが……
今では彼女――《雪白姫(Schneewittchen)》!」
「おぉおぉおぉぉ…!ひ、姫ー!」
「こっち来ないでー!イヤー!」
「お待ちくだされ―!」
「無理ー!!」
「姫ー!!」
「狩人の爺やに 追いかけられ 森の奥へと逃げる……」
「ワシだって本当は、こんなこと……したくなかったんじゃよ」
「だったら、どうして?」
「姫よ、お妃様にゃ逆らえぬ」
「お願い、助けて!」
「姫よ、殺すワシも辛いんじゃよ」
「それなら、私もうお城(おうち)には、帰らないと約束するわ」
「それなら、ワシにも策がある。猪殺して身代わりにしよう!」
「うんっ!」
そして、私を待っていたのは……。
宵闇の迫る陰が 進む道を呑み込んゆく
迷い込んだ見知らぬ森の 小さな可愛いお家
「あぁー!おいらの寝床で誰か寝とるんげん!」
「「マジで!?」」 「死んでがると?」
「いや、まだ生きてるっひ!」 「皆、どうするんべるく?」
「こういう場合は大抵王子様が接吻すればいいひぇん」 「「おおー!」」
「で、誰かこの中に王子様はいるんしゅたいん?」
「いや、この際”おじさま”でもいいんじゃね?」
「「それだ!」」 「「んんー…」」
「おはよう(Guten Morgen)!」
「「おおー!?」」
「貴様、何者だ!」
「私の名前はIdolfried Ehrenbergと呼んでくれたまえ」
「ふざけるな、Cortésは何処だ!」
「君の様な低能に教える義理はない」
「うるさいっ!」
「寝起きも超すっきりな美少女、私の目覚めを待っていたのは、
可笑しな訛を持った七人の愉快な小人達で、
その後、狡賢い継母の謀略により、幾度か死にかけたが、
その都度、奇跡的に復活し続けたのであった!」
「もし」
「ごめんね、お婆さん。
どんな人も家へは、入れちゃいけないのよ……」
「お留守番かい?偉いねぇ!
さぁ、真っ赤に熟れてる林檎(Apfel)。お前さんに1つあげよう、ほれ!」
「ごめんね、お婆さん。いらない。
私何も、貰っちゃいけないのよ……」
「あらまぁ、心配症だねぇ!そうとなりゃ、抱いてる疑惑(Zweigel)。
この婆と2つに分けよう!」
抗えない 誘ってる悪魔(Teufel) 7つ目の罪は蜜の味
「いっただっきまーす!うぅっ!」
「くひひひっ…」
「鏡よ鏡……此の世界で一番、美しいのは、誰なのかしら?」
「其れは貴方――《王妃様(Die Koenigin)》!」
「成程…其れで君は騙された訳だね?
ならば、ある男の特殊な性癖を君の復讐に利用してみようか?
さぁ、もう暫し…運命の相手は夢の世界で待つものさ!」
僕の理想の花嫁は 何処に居るのだろう?
嗚呼 西も東も 北も南も 雨にも負けず 風にも負けず
探したけれど 見つからないのさ
未来に開く 少女も 過去に開いた 老婆も
蕾も花も 生きとし生ける 全ての女性を 愛でても尚 見つからない
宵闇の迫る陰が 進む道を呑み込んでゆく
迷い込んだ見知らぬ森の 小さな可愛いお家
儘、鎖された硝子の中で、
眠るように死んでる君は、
誰よりも、嗚呼、美しい。
やっと、見つけたよ!
「小人(Zwerg)達よ、その屍体を私に譲ってはくれないか?」
「こいつ…」「どう」「見ても」「王」「子」「様!」「むしろ」
「「いいんじゃね!?」」
「さぁ、もうすぐあの阿呆共がやらかすぞ…
心の準備はよろしいかな?お姫様」
「お前達、くれぐれも慎重に運ぶように」
「はい、殿下!」
「おはよう(Guten Morgen)!」
「おおー!?」
「さぁ、復讐劇の始まりだ…」
魔性の肌は白く 黒曜の髪は黒く
焔のように赤い唇
妬いたのが お前の罪なら
灼けた靴で――
死 ぬ 迄 踊 れ !
「あーっははははは!なーにそれ?もっと上手に踊って下さらない?
折角の可愛い娘の婚礼なのよ?あはは!あーっははははは!」
「なんてことだ…」
「鏡ヨ鏡、Maerz鏡。此ノ世界デ一番可愛イノハ誰カシラ?ウフフ」
「勿論、それはElise姫さ」
「本当!?嬉シイ!アハハハハハ!」
◇
4
睡在玻璃棺中的公主
妒忌(Neid)……
「玻璃的棺木,睡在裡面的公主。
你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
肌膚如白雪雪白瑩亮
長髮若黑檀檀黑秀柔
嬌唇似赤血血赤鮮艷
在冬天許願後我降生凡塵
逝去的春芳 軟和而溫暖
逝去的生母 遠去他方,留下的痛甜蜜難當……
「鏡子啊鏡子,世界上最美麗的女人是誰?」
「那就是您——『王妃殿下(Die Koenigin)』!」
繼母的冷淡 讓我愈加想念亡母的愛
那女兒抱著虛像獨舞 時日將她養大……
「鏡子啊鏡子,世界上最美麗的女人是誰?」
「那就是您——『王妃殿下(Die Koenigin)』……
但現在卻是她——『雪白公主(Schneewittchen)』!」
「哦哦…公主…!」
「不…不…不要過來!」
「等一下……!」
「不可能——!」
「公主——!」
「獵人爺爺追著我 我跑向森林的最深處…」
「其實我真的不想做…不想做這種鬼事情。」
「那您為什麼還要追我?」
「公主,我不能違逆王妃呀。」
「求求您,救救我!」
「公主,我也實在不想殺您。」
「這樣的話,我發誓再也不回城裡(家)去了!」
「這樣的話,我就殺一隻野豬代替您吧。」
「嗯!」
「後來,在等待我的是……。」
薄暮的黑暗 吞沒了前方的道路
陌生的森林 在迷路時我遇到了
——那小小的、可愛的屋子
「啊,有人碎在俺地床相!」
「真地咩?」 「她死咧咩?」
「不,還活介捏!」 「各位,在怎咩辦捏?」
「這種情況下大多都素跟王子接吻咧。」 「哦哦!」
「這樣地話俺們幾個人裡系不系有誰是王幾……」
「不,怎麼看俺們都幾系大叔吧……」
「「是啊!」」 「「嗯……」」
「早上好(Guten Morgen)!」
「哦哦!」
「你這傢伙是什麼人!」
「你可以叫我Idolfried Ehrenberg。」
「別扯淡了,Cortes在哪裡!」
「我沒有義務告訴你們這些低能的傢伙。」
「閉嘴!」
就算剛睡醒也是超漂亮的美少女,我醒來時看到的,
是操著可笑口音的七位愉快的小矮人。
後來,在狡詐的繼母的陰謀下,我幾次死去,
可每次都奇跡般地復活啦!
「有人嗎?」
「對不起,老媽媽,我不能讓任何人進這個家……」
「小姑娘一個人看家呀?真了不起!
來,這是熟透了的紅蘋果(Apfel),給你一個吧,拿著!」
「對不起,老媽媽,我不要,付不起這個價錢……」
「哎呀小姑娘,你疑心(Zweifel)好重啊!
那我就來證明一下,看,我把蘋果分成兩半了!」
難以抵抗的 惡魔(Teufel)的誘惑 第七之罪如蜜般甘甜
「我吃啦!啊…呃…」
「嘿嘿嘿嘿嘿……」
「鏡子啊鏡子,世界上最美麗的女人是誰?」
「那就是您——『王妃殿下(Die Koenigin)』!」
「原來如此,你就是這樣被騙的呀。
那樣的話,就利用某位男性那特殊的性癖,來上演你的復仇劇吧?
來,再等一會吧。你的真命天子正在夢中的世界中等你呢……」
我理想的新娘在哪裡?
啊 東西南北全找遍 頂風頂雨不言厭
到處都找到處都不見
未來無量的是少女 過去無限的有老太
花蕾花朵全找遍 活著的女性(人)我都不厭
我的最愛還是找不見
薄暮的黑暗 在前方的道路沉澱
陌生的森林 迷路時我終於遇見
——那小小的、可愛的屋子
被鎖在玻璃中的人兒映入眼簾
像睡著了一樣死去的你的俏臉
蓋世無雙的 啊 是你的美麗
我終於把你 把我的最愛找見!
「小矮人(Zwerg)們啊,可以把這屍體讓給我嗎?」
「這傢伙?」「怎麼看」「都是,」「王」「子,」「殿下!」「真的」
「「成啊!」」
——「好,那些傻瓜馬上就要絆到了……
做好準備了嗎?公主?」
「請你們多加小心。」
「是,殿下!」
「早上好(Guten Morgen)!」
「哦哦!」
——「來吧,復仇劇開幕了…」
肌膚如白晶晶白魔魅
長髮若黑曜曜黑媚柔
嬌唇似赤焰焰赤美艷
倘若嫉妒 即是汝罪
便腳穿燒紅鐵鞋——
——給我一直跳到死為止吧!
「哈哈哈哈!你看你像什麼樣子?不能跳得再好點嗎?
這可是你可愛的女兒的婚禮哦?哈哈哈哈哈哈……」
「怎麼會這樣……」
「鏡子啊鏡子,Maerz鏡子,世界上最可愛的女孩子是誰啊?哈哈……」
「那當然是Elise公主啦。」
「真的?我好高興!啊哈哈哈哈……」
◇
5
生と死を別つ境界の古井戸
怠惰(Tragheit)……
「おや、君も落ちてしまったのかい?
初対面の筈だが、この奇妙な親近感は、一体何処からやってくるのだろうね。
まぁいい。君は何故生と死を別つこの境界を超えてしまったのか。
さぁ、唄ってごらん……」
陽が昇り 嗚呼 汗塗れ 炊事洗濯全て 私の仕事
嗚呼 意地悪な 寡婦(はは)の口癖
「追い出されたいのかい?この愚図っ!」
なんて言うけれど――
私は今日も お父さん(Vati) 頑張っているよ!
陽が落ちて 嗚呼 塵まみれ 炊事洗濯全て 押し付けた
嗚呼 性悪な 妹の口癖
「言い付けられたいのかい?この愚図っ!」
なんて言うけれど――
私は今日も お父さん(Vati) 頑張っているよ!
「父は舟乗りだったのに、何故か井戸に落ちて死んだらしい。
だから私は、あまり井戸が好きではない。
それでも継母(はは)は、容赦などしないのだ……。」
井戸の傍で、糸を紡ぐ、指先はもう……
嗚呼、擦り切れて緋い血を出して、
紅く糸巻きを染め上げたから
洗い流そうと井戸を覗き込んだら、
水に焦がれる魚のように手から飛び出して、
その糸巻きは、井戸の底に沈んだ。
悲恋に嘆く乙女(Loreley)、正にそんな勢いで――
泣きながら帰った私に容赦なく、継母(はは)は言い放った――
「この愚図っ!潜ってでも取ってきなっ!じゃなきゃ晩飯は抜きさっ!」
(「この愚図っ!」 「取ってきなっ!」 「晩飯は抜きさっ!」)
道急ぐ背中に、宵闇が迫っていた……
「どうしよっか、お父さん(Vati)!最悪、そっちに行きます!セイッ!」
3 2 1 0(Drei Zwei Eins Null)
「なるほど、君も中々健やかに悲惨な子だねぇ。
復讐に迷いがあるのなら、時間をあげよう。
この教会の古井戸の中で、もうしばし、
憾みについて考えてみるといい」
目覚めれば綺麗な草原。
幾千の花が咲き誇る。
異土へ至る井戸の中で、衝動(Id)を抱いた男(Id)に遇って、彼の指揮で憾み唄った。私は――
死んじゃったの?天国なの?気の【ceui(セイ)】なの?分からないわ。
大丈夫!でも私は頑張るよ!お父さん(Vati)、何時だって!
「こまっちゃった。あたしを、ひっぱりだしてぇ。ひっぱりだしてぇ。
もう、とっくのむかしにやけてるんだよぅ」 「マジでぇ?」
「こまっちゃった。ぼくを、ゆすぶってぇ。ゆすぶってぇ。
もう、みんなじゅくしきってるんだよぅ」 「わお!」
喋るパンの願いを聞いて
シャベルで全部 掻き出してあげたわ
「いぇい☆」
そして――
ひとつ残らず 実が落ちるまで 林檎の木を揺らし
その後――
散らばる林檎を 積み上げるだけの 簡単なお仕事
「ベース(Base)!」
「ギター(Gitarre)!」
「ピアノ(Klavier)!」
「ありがとうございます(Danke schoen)!」
「元気のいい子だねぇ…」 「キャー!」
「アハハハハハッ、怖がらなくていいのよ」
「あっ、貴女は、ひょっとしてあの、お伽話によく出てくる、ホレおばさん!?」
「まぁ、口の悪い子ねぇ。おばさんじゃなくて、お姉さん、と呼びなさい。」
「形あるモノは、いつか必ず崩れ、
命あるモノは、いずれ死を迎えるのさ
これまで、よく頑張ったね。お前は強い娘だね。
でもこれからは、私のもとで働くなら、きっと幸せになれるわ!」
「うんっ、私頑張るっ!」
嗚呼 綺麗に舞い散る羽ぶとん 振るうのが新たな私の仕事
嗚呼 地上に舞い落ちる雪の花 降るのは灼かな私の仕業
「キミが、もし冬に逢いたくなったら、私に言ってねぇん」
「あいたっ!」
「これ!調子に乗るんじゃありません!
けれどまぁ、あなたも今日まで、陰日向無くよく働いてくれたわ。
帰郷の願い、特別に叶えてあげましょう。ホレッ!」
大きな門が開くと 黄金(きん)の雨が降ってきて
あっという間に 全身 覆った……
「それは君の働きに対する報酬だ。
まぁ、遠慮なく貰っておきたまえ。
もっとも、君の勤務態度が不真面目だった場合、
別のものが降ってきていたのかもしれない……」
「キッケリキー!うちの、黄金(きん)のお嬢様のお帰りだよぅ」
「ただいまぁーっ!」
日が替わり 嗚呼 黄金(きん)塗れ 炊事洗濯全て やらなくて良い!
嗚呼 低能な 継母(はは)の入れ知恵
「貴女も貰っておいで《可愛い実子(チビちゃん)》!」「うん、あたい、がんばる…」
なんて言うけれど――
やれるものなら どうぞ 頑張っておいで!
「さぁ、復讐劇の始まりだ……」
「キッケリキー!うちの、バッチィのお嬢様のお帰りだよぅ」
「うう…えっくえっく」
日が過ぎて 嗚呼 瀝青(チャン)塗れ
ほら 怠惰な態度が 貴女の罪よ 自業自得だわ ねぇ――
これからは貴女も 必死に頑張ってみなよ!
「やだ!取れない!取れないよ!やだやだやだ取って!取ってよムッティ!」
「まま、やだ取って取ってよ!やだやだやだ!」
「あら、いいじゃない。お似合いよ、チビちゃん!あははははっ!
「取れない!やだやだ!取ってよ!」
「こんな良い子が、どうしてこんな酷い目に!?」
「やだー!」
「今回は随分とかわいい復讐だったねぇ」
「アラ、一生瀝青塗レナンテ、
女ノ子ニトッテハ死ヌヨリ辛イ罰ダワ!アッハハハハ!」
◇
5
劃分生死境界的古井口
懶惰(Traegheit)……
「咦?你也是掉到這裡來的嗎?
我應該是第一次見到你,可這種親切的感覺究竟是從哪裡來的呢?
算了。你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
朝陽升起時 啊 我全身揮灑汗水 做飯掃除全是 我的工作
啊 壞心眼的 寡婦(媽媽)的口頭禪是
「你還想不想在這家裡待著了?蠢貨!」
對我說著這種話——
爸爸(Vati) 我今天也會 好好努力的哦!
夕陽西下時 啊 我滿身都是塵土 做飯掃除全被 推給了我
啊 壞心腸的 乾妹的口頭禪是
「什麼事都想叫我吩咐你干啊?蠢貨!」
對我說著這種話——
爸爸(Vati) 我明天也會 好好努力的哦!
爸爸明明乘船出去,可不知為何卻掉進井口淹死了。
所以我其實非常討厭井口。
可是,繼母(媽媽)對我卻從來都不留情……
我在井口邊紡線,指尖被……
啊,碰破了指尖,血流不止。
連線軸都被染紅了。
我為了洗淨它,探身進了井口,
結果,就像渴望著水的魚兒,
或者像哀歎著悲戀的少女(Loreley)那樣,
線軸從我手中掉出,落進了井口裡。
即使我哭著回去,也絕不原諒我,繼母(媽媽)這樣說道——
「你這蠢貨!給我跳進井裡撈啊!」(「蠢貨!去撈!」)
「不然就沒有晚飯吃!」(「沒有晚飯!」)
在我急匆匆的背影之後,薄暮迫近了……
「怎麼辦,爸爸(Vati)?我最壞也就是到您那去了!嘿~!」
3 2 1 0(Drei Zwei Eins Null)
「原來如此,雖然飽受虐待,可你卻很陽光啊。
如果你打不定主意是否復仇的話,我就給你點時間,
在這境界的古井口(Freud)中先待上一會,好好想一想吧。」
我醒來時見到美麗的草原。無數的花朵在其上盛開。
在這通往異土(Id)的井口(Id)中,我遇到了懷抱衝動(Id)的男人(Id),
在他的指揮下,我唱出了自己的怨恨。我——
我死了嗎?這裡是天堂嗎?抑或這只是我的錯【ceui(jue)】?搞不明白。
沒關係!爸爸(Vati),不管什麼時候,我都會努力的!
「好困擾啊。我已經太脹啦,太脹啦。
好久以前我就在這裡烤啦。」 「真的?!」
「好困擾啊。我搖得太厲害啦,太厲害啦。
我身上的果子熟得太過啦。」 「哇哦!」
我聽到了會說話的麵包的願望
用鏟子 把它們全都鏟了出來
「耶!」
接著——
又一個不剩地 把蘋果樹上的果子 都搖了下來
然後——
把地上的蘋果 全都撿起來堆好 實在是很簡單
「貝斯(Base)!」
「吉他(Gitarre)!」
「鋼琴(Klavier)!」
「非常感謝(Danke schoen)!」
「好有精神的姑娘啊。」 「呀!」
「哈哈哈,別害怕。」
「啊,你不就是那個童話裡經常出現的霍勒大媽?」
「哎呀,這孩子真不會說話,不要叫大媽,要叫姐姐。」
「有形之物必將毀壞,
一切生命都必將迎來死亡。
你到現在為止都一直很努力,真是個堅強的孩子啊。
接下來如果你給我幹活的話,一定會幸福的!」
「好,我會努力的!」
啊 將那漂亮地飛散開的羽毛枕揮動 就是我新的工作
啊 將那飄落到地上的雪花全部灑下 就是我新的任務
「你以後要是遇見『冬』的話,可不要說起我呀」
「疼!」
「嘿!不能得意忘形哦!
不過呢,你也確實沒日沒夜地忙到現在了,
我就特別獎勵你,讓你回家吧。嘿!」
巨大的門開啟了 黃金之雨不絕而降
就在眨眼之間 覆蓋到我的身上……
「這是你勞動的報酬。沒什麼的,別客氣,收下吧。
當然,如果你不勤快的話,結果就會不一樣了。」
「喔喔喔!咱們的黃金姑娘回來啦!」
「我回來啦!」
日頭改變了 啊 我全身塗滿黃金 做飯掃除全都 不用干啦!
啊 低智商的 繼母(媽媽)新學到的是
「你也去弄一身黃金來,『我可愛的親女兒(小千夏)』!」「好,我試試……」
對她說著那種話——
如果你能做到的話 就請你 好好努力吧!
「來吧,復仇劇開幕了…」
「喔喔喔!咱們的丟臉姑娘回來啦!」
「嗚……嗚嗚嗚……」
日子過去了 啊 她全身塗滿瀝青
看吧 懶惰 就是你的罪 你真是自作自受啊——
接下來的日子你也要 拚命地努力啦!
「討厭討厭!拿不下來呀!不要不要不要,幫我拿下去,媽媽(Mutti)!」
「媽媽,討厭,拿下去拿下去,不要不要不要!」
「哎呀,不是很適合你嗎,小千夏?哈哈哈哈哈!」
「拿不下去呀!不要不要!幫我拿下去!」
「這麼好的孩子,怎麼會變成這樣哪?」
「不要——!」
「這回真是執行了一次可愛的復仇啊。」
「哎呀,一輩子塗滿瀝青,對女孩子來說還不如死了呢,哈哈哈……」
◇
6
薔薇の塔で眠る姫君
傲慢(Hochmut)……
「呪いと祝いの境界。乙女が落ちた闇。深い微睡みの中。」
「薔薇の塔。眠る姫君。君は何故、この境界を超えてしまったのか。
さぁ、唄ってごらん。」
微睡みの森に踊る 百の孤独と
月影に蝶は朽ちて 死の夢を見る
【七の罪科(Siebt Schuld)】
野ばらに抱かれて 眠る理由は――
水浴びた妃(はは)が聴いたのは 身籠もり告げし 蛙の声
「お望みの御子が、一年経たずに、お生まれになるでしょう」 「まあ…!」
歓びて王(ちち)が催したのは 姫(わたし)の誕生 祝う宴
黄金の皿が 一枚足りずに 事件は起こってしまった……
【七の罪科(Siebt Schuld)】
恋も知らずに 死せる処女(おとめ)が
【七の罪科(Siebt Schuld)】
野ばらに抱かれて 眠る理由は――
「おーよくぞ参った」 「よく来てくれましたね。」
「お招きいただき光栄ですわ陛下。姫様へのお祝いに美徳をお送り致しましょう」
「私は美貌を!」 「それでは私は富を」 「では私は…」
「あーらこれはこれは、皆様お揃いで。
今宵もご機嫌麗しいようで、結構ですこと。オッホッホッホ!
全く、いい面の皮だね!!」
「失礼な!」
「国中に散らばる、神通力を持つ賢女達を全て、招いておきながら…
私だけ招かぬ傲慢なる王よ、祝いの宴席に呪いを添えてやろう!」
「姫が抱く運命、僅か余命十五年。
紡錘(つむ)にさされて、床に倒れて、死ぬがいい!」
「いいえ―」
「《十三人目の賢女(Alte Rose)》よ。不吉な言の葉。退けよう。
百年。死んだと見せて、寝台の上、唯、眠るだけ!」
「ならば、どちらの力が、上回っているか、嗚呼、流る時のみぞ識る……」
「十五年後が楽しみだねぇ、Aprikose?」
「うふふ、どうかしら?」
「オッホッホッホッホッホッホ!」
朝と夜は繰り返す。
望もうとも、望まざろうとも。
光陰は矢の如く過ぎ去り、大樹にも幾つかの年輪を刻む。
齢十五の朝を迎えることとなった、そんな私が……
【七の罪科(Siebt Schuld)】
野ばらに抱かれて 眠る理由は――
「ドキドキだ」
燭台の揺れる焔 仄昏い闇を照らす 石壁の部屋を廻り 古い塔へ上がる
狭い螺旋型(ねじ)の 階段を昇ると 部屋の中 独り 老婆が麻を紡いでいた
「こんにちは、お婆さん。ここで何してるの?」
「糸を取っておりますのじゃ」
「じゃあ、それなぁに?面白そうに、ぐるぐる跳ね回っている物!?
あっ!…なに…んん」
「くひひひっ…」
「なるほど、それで君は野ばらに抱かれた訳だね。
目覚めへと至る、口づけが欲しいのかい?
だが、残念ながら、私は君の王子様じゃない。
さあ、もう暫し。運命の相手は、夢の世界で待つものさ」
僕の理想の花嫁は 何処に居るのだろう?
嗚呼 西も東も 北も南も 雨にも負けず 風にも負けず
探したけれど 見つからないのさ……と思ってた矢先に
素晴らしい 噂を聞いた――
~野ばらの生垣に 抱かれた白亜の城
空を望む薔薇の塔 眠る美しい姫君~
嗚呼 唯 野ばら姫の伝説(いいつたえ)を 聞いただけで 運命 感じた
彼女こそが きっと僕の 《捜し求めていた女性(Alice)》なのだろう
ならば どんな困難も 乗り越えてみせよう!
迷いの森の 霧が晴れてゆく
僕を誘ってくれるのか?愛しい姫のもとへ
棘の生垣が 口を開けてゆく
僕を導いてくれるのか?愛しい彼女のもとへと――
燭台の揺れる焔、微睡んだ闇を照らす。
石壁の部屋を飛ばし、古い塔へ上がる。
狭い螺旋型(ねじ)のの階段を上ると――
部屋の中、独り、乙女が横臥っていた……。
「さぁ、姫よ。心の準備はよろしいかな?」
「いただきます」
「ん~んっ」
「復讐劇の始まりだ!」
予定調和な王子の接吻で姫が目覚めると、
役割を終えた野ばらは、立ち所に立ち枯れて朽ち果て、
長過ぎる午睡を貪っていた城の愉快な面々も、
何事も無かったかのように、彼等の愉快な日常を再開した。
「見てよぉ、こんなのホンット眠れなくてさぁ」
「何遍言ったら判るんだ小僧」
「さあ観念なさい坊ちゃん」
「あらあら、ごめんなさい!」 「おお?」
【七の罪科(Siebt Schuld)】
気高き王女を呪うなんて 傲慢なのはお前の方よ
「誰ぞ!Alte Roseを捕らえよ!」 「「はっ!」」
「もう二度とこの国の土を踏めぬものと思え!」
「野ばら姫よ!忘れるな、置き土産にもう一つ呪いをくれてやろう!
ふっはは…あーはっはっは!」
「静まれ!」
――そして彼女は、
生まれた姫を森に捨てることとなる……。
「アレハ転ンデモ、タダジャ起キナイ女ネ」
「ご婦人方の矜持を傷付けると、恐ろしいことになるんだね。」
「アラァ、当然ヨ!」
◇
6
睡在薔薇塔裡的公主
傲慢(Hochmut)……
「詛咒和祝福的境界。少女墜入黑暗。在深沉的微睡之中。」
「薔薇的高塔,睡在裡面的公主。
你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
那微眠的森林之中 隨千千的孤獨起舞
蝴蝶在月影中凋落 我在做著死亡的夢
【七宗罪(Siebt Schuld)】
我被野薔薇懷抱著睡去的原因是——
王妃(媽媽)在洗澡時聽見 青蛙告訴她 她已經懷孕
「你期望的後代,再過不到一年,就要降生到世上」 「哎呀…!」
大喜過望的國王(爸爸) 為公主(我)誕生 舉辦了盛大的宴會
只因黃金的碗碟 少了一個 事件就由此引發……
【七宗罪(Siebt Schuld)】
不知戀愛滋味的 死去的處女(少女)
【七宗罪(Siebt Schuld)】
被野薔薇懷抱著睡去的原因是——
「哦哦!您幾位終於來了!」 「歡迎諸位來做客。」
「受到陛下的招待真是無比光榮,請讓我們送給公主禮物……」
「我送給她美貌。」 「我送給她財富。」 「我送給她……」
「哎呀,沒想到大家都到齊了呢。諸位可真是盡興啊!真好……
哈哈哈!真是的,你們好要臉啊!」
「你太失禮了!」
「傲慢的國王,你招待全國有神力的賢女,卻不招待我……
我要給你慶祝的宴席添上詛咒!」
「公主面臨的命運是——只有十五年壽命。
她將被紡錘刺到,倒在床上死去!」
「不——」
「『第十三位賢女(Alte Rose)』,我要抵消你那不吉的預言。
雖然公主看似會死,但她只會在床上睡一百年!」
「那麼,就看我們——」
「誰的力量比較強——」
「啊,只有流動的時間才知道真相……」
「十五年後走著瞧,Aprikose……」
「到底會怎樣呢?」
「呵呵呵呵呵……」
晝與夜輾轉往復。
不管希望也好,不希望也好,
光陰都如箭一般飛過,大樹也增加了幾道年輪。
於是,我迎來了十五歲生日的早晨……。
【七宗罪(Siebt Schuld)】
我被野薔薇懷抱著睡去的原因是——
「好緊張啊……」
燭台搖曳的光焰 照亮壓抑的黑暗 繞著石造房間 走上古塔頂端
走上狹窄的螺旋形樓梯 在塔頂房間中 把單獨紡線的老太婆找見
「你好啊,老婆婆,你在這裡做什麼?」
「我在這裡紡線呀。」
「那,這是什麼?這東西看起來好好玩,在咕嚕咕嚕地轉著呢……
啊!…怎麼了…」
「嘻嘻嘻嘻嘻……」
「原來如此,你就是這樣睡在野薔薇的懷抱中的呀。
你想要別人來吻醒你嗎?但很可惜,我不是你的王子。
來,再等一會吧。你的真命天子正在夢中的世界中等你呢……」
我理想的新娘在哪裡?
啊 東西南北全找遍 頂風頂雨不言厭
到處都找到處都不見…在這麼想的時候
那絕妙的傳聞流過我的耳邊——
~野薔薇造的城壁 懷抱著白堊之城
仰望天空的薔薇之塔 睡在塔中的美麗公主~
啊 我一聽見野薔薇公主的傳說 就感覺是命運將我排編
只有她 才是我的「不斷尋找的女性(Alice)」吧
那麼 無論怎樣的困難 我都要把它們踢到一邊!
迷路森林的 霧氣消散 景色浮現
你是在引誘我嗎?引誘我去 親愛的公主那邊
荊棘城壁的 枝條消退 入口展現
你是在引導我嗎?引導我去親愛的「她」那邊——
照亮微眠黑暗的是燭台的光焰
我跑過石屋 進到了古塔中間
走上了狹窄的 螺旋形的樓梯
在房間中把孤獨橫臥的你找見……
——「那,公主,你準備好了嗎?」
「我要吻了。」
「唔唔唔唔……」
——「來吧,復仇劇開幕了…」
王子通過前定和諧的接吻使公主甦醒,
結束自己任務的野薔薇當場枯萎殆盡,
城裡愉快的人們剛從漫長午覺中醒來,
像沒事一樣重新開始愉快的日常生活。
「你看,這樣真的就睡不著了…「
「要說多少遍你才能明白,孩子…「
「算了吧,小傢伙…「
「哎呀哎呀,對不起!「 」哦哦?「
【七宗罪(Siebt Schuld)】
你詛咒高潔的公主
【七宗罪(Siebt Schuld)】
這恰恰證明了你的傲慢——
「來人哪,把Alte Rose給我抓起來!」 「遵命!」
「你別想再踏上這個國家一步!」
「可惡的野薔薇公主,不要忘了,我還留下了另一個詛咒!
哈哈哈……啊哈哈哈!」
「閉嘴!」
——於是,她把生下來的公主扔到了森林裡……
「她真是個睚眥必報的女人啊。」
「傷到女士的自尊,後果可是很嚴重的。」
「哎呀,當然啦!」
◇
7
青き伯爵の城
色欲(Wollust)……
「宵闇に朽ちた楽園。吊された屍達。
君は何故、この境界を超えてしまったのか。
さぁ、唄ってごらん……」
朧気な…記憶を…辿って…
曖昧な…自分を…描いた…
どんな…顔で…笑い…どんな…声で…歌ったのか…
お気に入りの…白い…華飾衣(Kleid)が…何故…こんなに…緋いのか…
嗚呼…そうだ…私は…
彼に…殺されたんだっ…た……
伯爵は何時からか 青髭と呼ばれていた
私が嫁いだ時分には もう既に呼ばれていた
あんなにも優しい眼差しが 昏い色を帯びたのは
染み付いた鉄の匂いと 血の匂いのせいかしら?
嗚呼 夫は私を愛してない 気付かない振りしてきたけれど
もう これ以上は偽れない 私は誰よりも愛していたから
過ぎ去った季節の 長い夜の中で 貴方の瞳の奥で
抱かれていたのは 愛されていたのは 本当は誰なのかしら?
決して戻せない季節も 長い闇の中で 禁じられた部屋の奥で
寂しさ埋めるように 虚しさ燃やすように 不貞(いろ)の罪を重ねた 嗚呼……
誓いを破られたことに腹を立てたからなのか、
愛していたからなのか、今ではもう判らない。
最初の妻を殺したとき、理性も共に死んだのか、
新しい妻を娶っては犯し、犯しては殺した……。
「やめて!やめて!」
「ふん、跪け!靴を舐め!座れ!」
「もうやだ、ああ、いや!たすけぇ、いやぁ…」
「そうだ、泣け!喚け!ふはっはっはっは!!」
どれ程 信じて祈っても 救ってなどくれなかった……
例え相対者(あいて)が神でも 唯 穴(Loch)さえあれば 嗚呼 貫いてくれよう……
《私の槍で(Longinus)》!
「君を魔女として断罪した、恩知らずな豚共を、私は赦しはせぬぞ!」
「なるほど。それで君は…いや、君達は吊された訳だね。
この禁じられた秘密の部屋に。
流された血は、宵闇に流される血で購うのさ。
さぁ、復讐劇を始めようか」
彼の留守の間に 宝部屋を回る
開けたことのない 部屋が気になっている
娘の耳元で 私はこう囁いた――
「黄金(きん)の鍵の、禁じられた部屋には、
取って置きの宝物が隠されているわ……」
そう その鍵穴に 挿れたら 回せばいい
もう すぐ出ちゃうでしょ 私達の【屍体と衝動(Id)】
嗚呼 女が本当に抱いて欲しいのは 肢体(からだ)ではなく魂(こころ)なのよ
罪な人ね でも 愛しい人よ
哀しみは 憎しみじゃ 決して癒せないわ
宵闇に唄が 響くだけ
貴方の喜劇を今 終わりにしよう!
「秘密の部屋の鍵は何処だ?」
「はて、何のこと?」
「ほほう、私の命令に背くか」 「えっ!?」
「よかろう、そんな欲しければいっそくれてやる。
今日からお前もあの部屋の置物だ!」
「せめて、死ぬ前にお祈りをさせてくださいませ…!」
「ハハハ、よかろう」 「助けて!兄さん!」
「まだか、早くしろ!早くするのだ!」
「ええい!もう我慢ならん!」
「ひぃ!いやあああああああ!」
「ぐおお!」 「えいや!」 「ていや!」
「兄さん!」 「くたばれ!青髭!」
「ぐはははぁ…」
「なんだと!くそ、化け物か」 「コイツっ!」
「お兄さん!」 「さあ、こっちへ!」
「グフフフ…」 「はぁ!はぁ!」
「がはぁ…。」
「復讐というのも、歪な愛情の形なのかもしれないね。」
「其レデモ、何故人間ッテ愛ト性欲ヲ切リ離セナイノカシラ?
気持チ悪イワ。アハハハハハハ!」
◇
7
藍色伯爵的城堡
色慾(Wollust)……
「在薄暮中腐朽的樂園,被吊起的屍體們。
你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
追尋著…朦朧的…記憶…
描繪著…曖昧的…自己…
我該用…什麼表情…歡笑…該用…什麼聲音…歌唱…
我喜歡的…白色…華衣(Kleid)…為什麼…這樣…鮮紅呢…
啊…對啦…因為我…
已經…被他…殺死了……
伯爵是從什麼時候起 被人稱作藍鬍子的呢
至少我嫁給他的時候 他就已經被這樣稱呼
他的目光是那麼溫柔 可卻總是有陰影浮現
他身上的鐵銹的味道 難道是鮮血帶來的嗎?
啊 我丈夫不愛我 我總是試圖無視這想法
但 我已不能隱瞞 因為我比任何人都愛他
在已逝的季節裡 在漫長的黑暗中 在你目光的最深處
被你所懷抱的 被你所愛著的 那個女人,到底是誰呀?
在已逝的季節裡 在漫長的黑暗中 在禁忌之屋的深處
彷彿要填平寂寞 彷彿要燃燒空虛 不斷犯著不貞(色慾)之罪 啊……
我是氣憤於誓言被打破呢,
還是因為我愛她們呢,現在我已經沒法判斷了。
可能因為我在殺第一個妻子時,自己的理性已經跟她一起死了。
我娶來新的妻子之後就侵犯她,侵犯完之後就把她殺掉……
「不要啊!不要啊!」
「哼,跪下!舔我的鞋!坐下!」
「我受不了了,不要,求求你,不要……」
「對啦,就這樣,哭吧!叫吧!哈哈哈哈哈!」
不管怎樣虔誠地信仰和祈禱 我都已經無可救藥了……
就算對方是神 只要 有洞(Loch)在 啊 我也捅給你看——
——「用我的長槍(Longinus)」!
「對於那些把你判為魔女的忘恩負義的豬玀們,我決不饒恕啊!」
「原來如此,這就是你…不,你們被吊起來的原因啊。
就被吊在那禁止進入的密室之內。
流出的血要在薄暮中對等地償還。
來吧,復仇劇開幕了…」
趁他不在家 等那女兒進了寶庫
發現不能打開的房間的時候
我在她耳邊這樣低語——
「在那只有金鑰匙才能打開的禁忌之屋裡,
藏著無與倫比的寶物……」
對 只要把鑰匙 插進孔裡 再轉兩下就行
現在 馬上就要湧出了 我們的【屍體和衝動(Id)】
啊 女人真正想擁抱的 不是肢體(身軀) 而是靈魂(心靈)
你真是個罪孽深重 但 也同為我們所愛的人
悲哀就是憎恨 這傷口決不會癒合
只要薄暮之歌響起
你的喜劇就到了終結的時候!
「密室的鑰匙在哪裡啊?」
「老公你在說什麼?」
「呵呵,你違背了我的命令了吧。」 「咦!?」
「好,既然那麼想要,我就成全你,從今天開始你也是那房間裡的東西了。」
「在死之前至少先讓我祈禱一下……」
「哈哈哈,好吧……」 「救命啊,哥哥!」
「還沒好嗎!快點!」
「靠,我等不下去了!」
「呀!不要啊!」
「唔哦!」 「嘿!」 「看招!」
「哥哥!」 「去死吧,藍鬍子!」
「哈哈哈哈哈……」
「怎麼這樣,他是妖怪嗎!」 「這傢伙!」
「哥哥!」 「你先這邊走!」
「咕嗚……」 「嘿!哈!」
「呃啊……」
「復仇這回事,可能是扭曲了的愛情也說不定呢。」
「就算是這樣,為什麼人類就不能把愛情和性慾分開呢?真噁心。哈哈哈……」
◇
8
磔刑の聖女
憤怒(Zorn)……
「参詣の途絶えた教会(Kirche)。旅歩きのヴァイオリン弾き(Geige Spieler)。
御像となった磔の聖女。
君は何故、この境界を超えてしまったのか。
さぁ、唄ってごらん……」
「さぁ、お父上はお待ちです…」
鈍色の足取り 決意で進める
背中に風を感じて 一度だけ振り返る
宵闇の匂いは 不思議と懐かしく
背中を押してくれる そう そんな気さえしたわ
押し寄せる 悲しみに 独り震えて 指でなぞる 遥か遠い約束
沸き上がる 憎しみの 脆く歪な 刻の果てに 闇を見つめ接吻(くちづけ)
嗚呼 虚ろな儘 移ろう儘 歪な 嗚呼 罪を集め 接吻(くちづけ)
今 でも 忘れ られない
今 尚 憶いだせない
「殿下、お嬢様をお連れいたしました」
「ふむ、Elisabeth。喜べ!お前の結婚相手が決まったぞ!
求婚してきたのはライン伯(Rheingraf)だ。行き遅れには願ってもない相手だろう?」
「お言葉ですがお兄様」
「お父様と呼べと何度言ったら分かるんだ」
「いいえ、お兄様、私はどなたのもとにも嫁ぐ気はございません!」
愛を偽って生きるくらいなら
真実と共に死すことも厭わないわ
二人で見つけた野ばらが
君を包むことを願って墓標の周りに植えたけど
結局 遂の終まで咲く事はなかったね……
月光に恋をした鳥籠の白い鳥は、
地に堕ちると知りながら、最期まで羽ばたくよ。
だからこそ宵闇に唄うのは、憾みの唄じゃないわ……。
「Walter、お前の母上が身分を偽ってまで守ろうとしたものの結果がこれだ。フハハハ!」
「殿下…」
「この馬鹿娘を磔にしろ」
「殿下!」
「成る程。それで君は磔にされた訳だね。一途な想いを貫くのも結構だ。
果たして彼は、君の死と引き換えてまで、本当にそれを望むのかな?
まあいい。さぁ、復讐劇を始めようか」
「いえ。私は、そんなことを望んでなどいないわ。
人にはそれぞれ、背負うべき立場と、運命がある。
貴方が会いに来てくれた。私にはそれだけで十分。
ねえ、本当に覚えていないの?今尚眩い、あの日々さえも…」
「…私、今とてもドキドキしているわ。だって森は、世界はこんなに広いんですもの!」
「可愛いお花。」 「うわぁ、本当」 「つけてあげるよ。」
「本当?ふふっ、可愛くしてね。」 「似合うよ。」 「本当?嬉しい!」
「Maerz、絶対、絶対迎えできてね?」
「あぁ、約束さ……」
「Maerz、そんなになってまで、約束を守ってくれたのね…」
焔(ひかり)を無くした君を縛る 冷たい鎖は
「おお、聖女様!うっ…」 「おおなんてことを…」
「おお、まことであったか。これならば、聖女さまの罪を…」
愛(ひかり)を亡くした 君を想う二人の愛憎
鳥は空へ 屍体は土へ 摂理(かみ)を裏切り続けた
夜は明けて 終わりの朝へ 次の別離(わかれ)こそ永遠――
でも…
後悔などしていないわ 嗚呼 これが 私の人生
《門閥貴族の令嬢(von Wettin)》でも
《七選帝侯の息女(von Sachsen)》でもないわ
私は《一人の女(Elisabeth)》
唯 君だけを愛した――
唯の【Elisabeth】
「ナニヨMaerz、サッキカラオカシイワヨ、ドウシチャッタノ?
アンナ女ノ言ウコト、真ニ受ケチャダメヨ!モウ忘レマショ!
復讐ヲ続ケナキャイケナイワ。例エ何ガアッタトシテモ。
ソレガ私達ノ存在理由デショ!?ネェ、本当ニ分カッテルノ!?Maerz。
アアァ!モウ!ドウシテ分カッテクレナイノ!?Maerzノ分カラズ屋!
今ハモウ、私ダケガ貴方ノEliseナノヨ!?コレマデ楽シクヤッテキタジャナイ!
二人デ色ンナ復讐、手伝ッテキタジャナイ!!
コレカラモキット楽シイワ。ソウヨ、ソウニ決マッテイルワ。
貴方ニハ私ガ、私ニハ貴方ガイルモノ!コノママ続ケヨウヨ!
ズット二人デ続ケヨウヨ!ネェ!!ズット、ズットズットズット続ケヨウヨ!!
コノ世界ガ終ワルマデ、ウウン!コノ世界ガ終ワッテモ、
ズットズット一緒ニイヨウヨ!ネェ、イヤ、イヤヨMaerz、
イヤ、イヤイヤイヤアァ!!オ願イMaerz、Maerz…イヤアアアアァ!!!…」
「もう、いいんだよ。エリーゼ……」
◇
8
被釘架的聖女
暴怒(Zorn)……
「無人參拜的教會(Kirche),旅行的小提琴手(Geige Spieler)。變成了聖像的聖女。
你為什麼會越過這道境界呢?來,用歌聲告訴我吧。」
「來吧,父親正在等您呢…」
深灰色的足跡 我在決心中前進
背後感覺有風吹來 可我只是一度回頭
薄暮的氣味 不可思議地使人懷念
背後感覺被人推著 是的 我有那種感受
突然浮現的 悲傷 令指尖 孤獨地顫抖 重溫著那遙遠的約定
沸騰而上的 憎恨 脆弱地扭曲 在時間盡頭 見到黑暗的接吻
啊 只是空虛地 只是飄移地 扭曲 啊 集結罪惡的接吻
至今 我也 難以忘卻……
至今 我還 難以記起……
「殿下,我把小姐帶來了。」
「唔。——Elisabeth,告訴你一個好消息,你結婚的對象已經定了,
萊茵方伯(Rheingraf)向你提出了求婚。你不會讓人家一直等著吧?」
「哥哥,如果您要我說的話……」
「跟你說多少遍了,叫我父親。」
「不,哥哥,我沒有和任何人結婚的打算!」
與其為了虛偽的愛情而生
我更願意和真實一同死去
我們倆一起去看的野薔薇
我想讓你躺在它懷裡,就把它種在你的墓碑周圍
可最終它還是沒能綻放啊……
籠裡的白鳥愛上了月光
就算知道會墜地身亡,它仍要展翅飛翔
所以對我來說,這薄暮之歌,並不是怨恨的歌唱……
「Walter,你的母親不惜隱姓埋名也要守護的東西,竟導致了這樣的結果啊。哈哈哈!」
「殿下…」
「把那蠢女兒給我釘十字架。」
「殿下!」
「原來如此,這就是你被釘十字架的原因啊。
你想一直喜歡他也可以,不過,他真的希望你為他而死嗎?
算了,無所謂了。來吧,復仇劇開幕了…」
「不,我尋求的並不是那種東西……
每個人都有自己應當背負的立場和命運,
我來這裡見到了你,這對我來說就足夠了。
喂…你真的不記得我了嗎?就連那至今依然歷歷在目的時日也……」
「不怕,我現在反而正在心跳不止呢。因為這森林…這世界原來是這樣廣闊的呀!」
「好漂亮的花呀。」 「呀,真的。」 「讓我給你戴上吧。」
「真的?會很可愛吧。」 「很適合你呀。」 「我好高興!」
「Maerz,一定,一定要來接我哦?」
「嗯,咱們約好了……」
「Maerz,你就算變成這樣,也遵守了約定呢……」
將沒有火焰(光明)的你捆綁的 冰冷的鎖鏈
「啊,聖女大人…」 「啊,怎麼會這樣…」
「哦,這是真的嗎?這樣的話,聖女大人的罪…」
是失去愛情(光明)的你思念的 我們的愛憎
鳥兒飛向天空 屍體埋進土裡 定理(神)一直在背叛我們
夜終將結束 迎來新的早晨 下次離別將是永遠——
可是
我並不後悔 啊 這就是 我的人生
既不是「門閥貴族的小姐(von Wettin)」也不是「七大選帝侯之一的愛女(von Sachsen)」
我只是「一個女人(Elisabeth)」
我只愛你 只愛你一個人——
我只是【Elisabeth】
「怎麼了,Maerz,從剛才開始你就好奇怪呀,到底怎麼了?
那女人說的話可不能當真,咱們把它忘了吧。
讓我們繼續我們的復仇吧。不管發生什麼事情,都讓我們繼續復仇吧。
這不就是我們的存在意義嗎?喂,你真的明白嗎?Maerz……
啊——!為什麼你就是不明白呢?Maerz你這個大木頭腦袋!
現在,你的Elise就只有我吧!?我們到現在為止不都很快樂嗎!
我們幫別人進行了各種各樣的復仇啊!以後也會很快樂的,是啊,一定會的。
我只在你身邊,你只在我身邊,就繼續下去吧,好嗎,一直一直一直一直一直繼續下去吧!
直到這個世界完蛋了,不,就算這個世界完蛋了,我們也一直一直繼續下去吧!
好嗎?不要啊Maerz,不要不要不要不要!求你了Maerz,Maerz……不要啊啊啊!!!」
「已經…夠了,Elise……」
◇
9
暁光の唄
さ よ な ら
ずっと 君と 同じ時間を 生きたかった
然れど 摂理(かみ)は 決して僕たちを赦さないだろう
幾つもの罪 重ねながらも 僕達が求めたのは――
其れは恩寵(ひかり) 其れは愛情(ひかり) 其れは幸福(ひかり) 其れは未来(ひかり)
暗闇の時代(とき)に生まれて 儘 君と出逢い
惹かれ合う 其の想い 死せる後も 止められずに
宵闇の唄を集めて 此の墓碑に捧ぐ
復讐は誰が為に モリも イドも 七の墓碑銘(Epitaph)となる
「森の動物達だけだった……」 「うめぇだよ」
「いっただきまーす!」 「うんっ、私頑張るっ!」
「ドキドキだ」 「宝物が隠されているわ……」
「約束を守ってくれたのね」
「ウフフッ…愛してるわ、Maerz」
「寒くない?Maerz」
「成程、そうか。この骨が、この井戸が僕の…そうだね、Elise。
僕達の時代は、もう、終わったんだ」
「キミが今笑っている、眩いその時代に
誰も恨まず、死せることを憾まず、必ず其処で逢おう」
7 6 5 4 3 2 1(Sieben Sechs Fuenf Vier Drei Zwei Eins)
「おかあさん(Mutti)、ひかり、あったかいね」
◇
9
曉光之歌
再 見 吧
我一直 和你 生活在 相同的時間中
可是 定理(神) 卻絕不會饒恕我們
即使身負著 幾重的罪孽 我們所尋求的——
也是「恩寵(光明)」 也是「愛情(光明)」 也是「幸福(光明)」 也是「未來(光明)」
我們出生在黑暗的時代 僅僅 和你相遇
和你相愛 這份感情 即使身死 也不能停止
我集起薄暮之歌 獻給這塊墓碑
復仇究竟是為了誰 森林、Id,都化作七道墓誌銘(Epitaph)
「只有林中的動物們…」 「幹得好」
「我吃嘍!」 「嗯,我會努力的哦!」
「好緊張啊…」 「藏著寶物哦……」
「你遵守約定了呢」
「哼哼…我愛你哦,Maerz」
「冷嗎?Maerz」
「是嗎,原來如此啊。這骨骸,這井口就是我的…是吧,Elise。
我們的時代,已經結束了。」
「在那光輝奪目的時代中,你現在歡笑著,
不對任何人抱有憎恨,也不因死亡而遺憾,我們一定會在那裡相逢吧」
7 6 5 4 3 2 1(Sieben Sechs Fuenf Vier Drei Zwei Eins)
「媽媽(Mutti)、光好暖和哦…」
◇
附加音軌
track33
Chronicle…
track34
Thanatos…
Lost…
track35
Elysion…
Roman…
track36
Moira…
Maerchen…
track38
「僕達は、巡り続ける。」
「我們還會繼續流轉循環。」
◇